2017年03月31日

免許更新ジャンキーの話 その2

前回からのつづき




基本的に免許更新は自分の誕生日の前後一ヶ月、合計三ヶ月の期間内に済ませなくてはいけない。


しかし、免許更新をしたくないあまりに僕は二ヶ月間も免許更新のハガキを見て見ぬ振りし続けていた。


そうこうしている内に、残り二週間で期限が切れるというところで友人の結婚式がやってきた。


招待状には「カラフルな装いでお越し下さい」の文字。


僕は免許更新のためではなく結婚式のために髪を切ろうと決めた。




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結婚式前夜。髪を刈り上げる。










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どんどん行く。











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もう前髪しか残っていない。













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サヨナラ、僕の大切な髪の毛たち。










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完成。天草四郎みたいになった。






免許更新の度に「楽しそうだよね」と多くの人から言われるが、改めて伝えておかなければいけない。

正直全然楽しいわけがない。ただのヤケでしかない。


見て欲しい。自分の姿を鏡で見た後の僕を。

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とても辛そう。我ながら可哀想。





理解してもらえないかもしれないが、そもそも僕は別に目立ちたがり屋ではない。

表現したいものや伝えたい事はあれど、積極的に自分自身が顔を出したいとは全く思わない。本当は舞台袖からシメシメと見ていたいだけのタイプなのだ。


なのに、自分で思いついた事を誰かが代わりにやってくれるわけでもないので、仕方なく自分でやっているだけである。


そうじゃなかったら、誰が好き好んでわざわざ自分からあのような出来損ないのキリシタンみたいな髪型にするというのか。






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※天草四郎(本物のキリシタン)







と、話が逸れてきた。戻そう。

とりあえずあのままでは髪型は完成ではなく、最終的にブリーチ剤で色を抜き、カラーリングするところまでが重要である


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ブリーチ剤が直接頭皮に当たって痛がる姿




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とりあえずブリーチ完了。


あとは、カラーを入れて髪型をセットすれば完成。

とりあえず免許更新の前に結婚式へ向かわねばいかないので、とりあえず髪型は免許更新用ではなく、結婚式用に合わせてビシッとキメる事にした。







【結婚パーティーファッションチェック】

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服装はシンプルにシャツとネクタイのみでありながら、新郎新婦の「カラフルな装いでのご出席」という要望に応えた、赤いシャツと赤いサングラスで統一感を持たせ、髪の色は明るめのグリーンにすることによって会場の植物たちとの調和も演出している。











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また、宇宙人のアンテナのようにピンと立てた髪の先にリボンをあしらったフォーマルなスタイルで祝祭感もアピール。














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ちゃんと後ろの席の人たちが新郎新婦の姿を見れるように邪魔にもならなかったようで、結婚式に相応しい髪型であった







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結婚式の帰り道でも、人々の道しるべとして活躍。



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あとは免許更新へと行くだけである。


しかし、ここまで準備が整っているというのに臆病な僕はまだ憂鬱な気持ちを引きずり続け、タイムリミットは目前へと迫ってきていた。


つづく
posted by ユーチャンチャン at 13:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月08日

免許更新ジャンキーの話 その1

ここ数ヶ月、僕は自分の誕生日が近づくにつれ憂鬱になっていた。

何故なら、今年の誕生日の前後一ヶ月の間で僕は免許更新をしなくてはいけなかったからだ。



本来、免許更新とは少し面倒ではあるが、決して憂鬱なものではない。

しかし、僕は憂鬱にならざるえない。


今回の免許更新で絶対に僕は怒られると分かっていたからだ。


何故わざわざ自分から好き好んで怒られるようなことをしなければいけないのだろうか…。

というか、こんなにイヤだとおもっているなら辞めればいいのにのとも思う。自分でもそう思う。
しかし、これは宿命めいたもので逃げる事が出来ないという強迫観念に囚われ、挑戦しないという選択肢が無いのだ。


と、ここまで書いても、これまでの僕の免許証を見た事の無い人は何を言っているのか理解できないかもしれないので、一度、自分自身でもなんでこうなったのか整理するためにも、順を追って説明しよう。






事の始まりは僕が20歳の頃。

最初の免許更新であった。

何を血迷ったのかなんとなく100円ショップに売っていた相当質の低いカツラを被って行ってみた。

怪しまれながらも免許証を発行してもらう事に成功。


しかし、免許証の写真は最低のクオリティだったため、「なんて中途半端な事をしてしまったのか…」と自分自身を責める事になった。

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上の写真がそのときのもの。気味が悪い。





そして、それから3年後。



あのときのような中途半端なことはしないと決め、次は頭を剃ってマゲを結い、バカ殿メイクで挑む。

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写真撮影は一度は成功するも、講習中に職員か、「ちょっとこっちへ来てくれ」と言われ、別室の椅子に座らされたと思ったら帽子を被せられ、気付いたら二度目の写真を撮らされていた。


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これがそのときの免許証。普通は無帽が鉄則のはずなのに帽子を着用し、田舎のヤンキーみたいになるという辱めを受ける。
許せなかった。





そして、それからまた三年の時が経つも、あのときの屈辱を忘れる事はなかった。

あの時の恨みを晴らすため、絶対に帽子がかぶれないヘアスタイルはこれしかないと、頭を刈り上げた。

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これがその時の姿。

僕はカッパ様になる事で警察官たちに畏怖の念を与え、彼らは一様に目を逸らし、触れてはいけない事のように、一切揉めることもなく成功に至ったが、致命的なミスをしていた。






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「カッパなのに、肌の色を緑に塗り忘れていた。」


なんの邪魔もなく無事免許更新が終えたというのに、時間が経つにしたがい、「あのとき僕は意味不明に顔と頭にベビーオイルを塗りたくっている場合じゃなかった。こんな肌色のものはカッパじゃない」と思うようになっていた。




もうお気づきだろう。

思考回路がバグってきている。


僕は段階を重ね着実に中毒患者へとなっていたのだ。


軽い出来心からドラッグに手を出し、「今回だけ今回だけ」と思いながらも、より摂取量が増えていくジャンキーの如く、僕はどんどんとスリルを求める免許更新中毒になっている。


ただ、麻薬中毒とは決定的に違う事は別に僕はスリルに快楽を感じている訳ではないという点だ。




じゃあ、なぜこんな事を続けるのか?




正直、僕にも分からない。


頭ではもうやめたい。こんなことから手を洗いたいと考えているのに、やらないと正気を保っていられる気がしないのだ。



そんな強迫観念に囚われながら、先週僕は憂鬱な気持ちで頭にバリカンを入れた。

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つづく




posted by ユーチャンチャン at 20:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする